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簿記2級の勉強時間と合格率。範囲改訂後の難易度は?

日商簿記2級の勉強時間は200時間程度(150~250時間)と言われています。
近年は試験範囲改訂の影響で難易度が高くなっており、合格率は25%前後と低い水準で推移しています。

とは言え、試験で問われるのは「基礎」の部分です。決して難しい試験内容ではありません。
しっかりと250時間程度勉強すれば、あなたも一発合格できるはずです。

今回は日商簿記2級、試験範囲改訂後の勉強時間・合格率・難易度を詳しく&なるべくわかりやすくご紹介します。

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簿記2級合格に必要な勉強時間は?

日商簿記2級を合格する為に必要な勉強時間は、150~200時間程度と言われています。

以下、簿記講座で有名な「TAC」のホームページより引用します。

TAC簿記検定講座で学習される場合には、平均として「3級-60~80時間」「2級-150~200時間」「1級-500~600時間」を、標準学習期間として設定しています。これらの平均時間はTACの授業時間を含みます。
資格の学校TAC

2級の場合、150~200時間が標準の学習時間のようです。
但し、注意してほしいのは、これは講座で学習した場合の勉強時間です。

独学の場合は「200~250時間」程度

独学の場合は、講座受講よりも多めに勉強時間を見積もると良いかと思います。
具体的には、200~250時間程度を見込んでおいた方が良いでしょう。

また3級を飛ばして、いきなり2級から学習する場合は、300時間程度か、あるいはもっと合格までに時間がかかるかもしれません。

勉強時間は個人差がある。あくまで目安!

上で紹介した勉強時間は、あくまで目安。
中には数十時間で合格した人も居るし、もっとたくさんの時間をかけて合格した人もたくさんいるので、個人差があります。

あくまで、普通の人の平均勉強時間として、参考程度にしておきましょう。
ちなみに、私は200時間くらい勉強して合格できました。

1日の学習時間は1.5~2時間が目安

仮に4か月で250時間勉強する場合、1日に2時間以上確保しなければなりません。
半年程度でも、1日約1.5時間。

もし短期で合格を目指す方は、かなり頑張って勉強しなければなりませんね。
逆に、半年以上の期間を見て長期的にコツコツと勉強する方が、ペース的には楽だと思います(^^)

1ヶ月でも合格することは可能?

インターネットで「簿記2級の勉強法」を検索すると、「たった○○日で受かる勉強法!」や「○○時間で合格した勉強法」など出てきますよね。

確かに、毎年たくさんの受験者がいるので、中には2週間~1ヶ月勉強しただけで合格した人もいるのは事実。

しかし、大抵そういった人たちは大学や専門学校で会計学を学んでいる人がほどんどです。
ゼロから独学で1ヶ月で合格はかなり難易度が高いと言えるでしょう。

年々試験範囲改訂され、難易度がアップされているので、独学での合格はけっこう根気の要る作業になりそうです。

私が受けた2010年の時も、独学で日商簿記2級はわりと難しいと言われていたのですけどね・・

簿記2級の勉強時間まとめ
独学の場合、250時間程度の勉強時間を見込みましょう。

数年前なら短時間の勉強で合格できる可能性もありましたが、少なくとも、難易度が高くなっている現在の日商簿記2級の試験では、独学で1ヶ月で合格は難しい状況です。

短期間で合格することより、実務では簿記の基礎を理解しておくことが大切です。
きちんと「理解」することに重きを置いてじっくりと勉強を取り組んでください♪

簿記2級の難易度は高い?

『簿記2級は難しい、高難易度の資格』とよく言われます。

確かに、一理あるのですが、勉強時間をしっかりこなせば決して合格は難しくはありません。
言い換えるならば短い勉強時間だと合格するのが難しいのです。

個人的には、資格の「難易度」って勉強時間で決まると思っています。

前述の通り250時間程度かけて勉強すれば、一発合格は決して難しくはありません。
逆に、数十時間の勉強で合格を目指すとしたら、難易度は超ハードです。

試験範囲改訂でどれくらい難しくなった?

周知のとおり、簿記2級は平成28年と29年にかけて試験範囲が大幅に改訂され、以前までは1級の範囲だった論点が試験範囲に含まれるようになりました。

工業簿記、本支店会計といった今までの日商2級の論点に加え、「連結決算」が加わったのは非常に大きいです。
この3つを同時に学ばなければならないのは結構しんどいですね。

関連:簿記2級 工業簿記って難しい?学習のコツ

前回の2017年11月、第147回の試験では、
「連結決算」をはじめとして為替予約、クレジット売掛金、リース取引など
新しく出題範囲に含まれた論点が多く出題され、一昔前の日商簿記2級とは明らかにレベルが上がっていると感じました。

しかも、連結決算は初登場の論点なのにわりとがっつりと出題されましたからね。

連結なんて、株式上場していない中小企業には全く関係ない話なので、学ぶのは1級のままでも良さそうですけどねぇ・・。
しかし、これは私とは比べ物にならないほど簿記に精通している人間達が決めたことなので、何かしらの意図があるのでしょう。

簿記2級の合格率は?

最近の2級の合格率は、11.8%~47.5%までかなり振れ幅が大きいものの、平均すると25%程度です。

昔は合格率30%程度と言われていましたが、近年は試験範囲も拡大して、難易度は上昇傾向にあります。
直近の第151回の合格率は12.7%でした。かなり難しい合格率だったようです。

過去10回の合格率の推移

試験日合格率
第151回2019年2月12.7%
第150回2018年11月14.7%
第149回2018年6月15.6%
第148回2018年2月29.6%
第147回2017年11月21.2%
第146回2017年6月47.5%
第145回2017年2月25.0%
第144回2016年11月13.4%
第143回2016年6月25.8%
第142回2016年2月14.8%

過去10回で平均約21%の合格率となっています。
第151回の合格率12.7%とか、日商1級とほぼ変わらない合格率ですねw

講座受講した方が良い?

簿記2級 勉強時間

日商簿記2級は難易度も高いので、通学・通信講座を検討する人も多いと思います。

一つ言えるのは、講座に通ったとしても、合格までにかかる勉強時間はあまり変わらないと思います。
なぜかというと、講座では時間をかけて「基礎」をみっちり叩き込まれるからです。

その分、独学では到底及ばないほど知識の理解が深まり、試験の合格率は飛躍的に高まります。

「実務で簿記の資格を活かしたい」と思うなら、学んだ知識は一生役立つので講座の受講はオススメですね。

講座のメリット

  • 効率良く勉強する事ができる
  • しっかり学べ、理解度が飛躍的に高まる
  • 仲間がいるので、モチベーションを維持しやすい

このようなメリットがあります。

講座のデメリット

  • お金がかかる
  • 割と勉強時間もかかる
  • 万が一落ちた時や、途中で挫折した場合の喪失感が半端ではない

簿記講座のデメリットは何と言っても「費用」ですよね。

  • 大原の通学で「2級合格フルセット」は 81,100円
  • TACの通学で「2級合格本科生」は81,000円

どちらもほぼ同じ値段です。
※TACの場合、受講料10%OFFの株主優待券をヤフオクなどで破格の値段で手に入れる事もできます。

もし通うなら、アクセスが便利な方に行くのがオススメです。40回くらい通うので、移動で勉強時間を奪われたら本末転倒ですからね。

もし講座に通ったとしても、200時間程度勉強が必要なので、努力なしで合格は不可能です。
講座を検討している人は、その事を忘れないでくださいね。

関連:簿記2級の人気テキストを比較。おすすめはコレ!

簿記2級の学習で大事なポイント

日商簿記2級は、近年試験範囲が広くなったものの、検定試験で問われるのは「基礎」の部分です。

しっかりと勉強して基礎を固めれば、あっさり合格できるはずです。

簿記の基礎を理解していることが社会の評価に繋がる

日商簿記検定は、多くの企業で資格が評価されます。

なぜなら、「簿記2級を合格できる=簿記の基礎が理解できている」事の証明となるからです。

日商簿記3~1級を通して、範囲の違いはあれど、問われるのは常に「基礎」の部分なんです。
それが、会社から高評価される資格となっている理由の一つですね。

実務では、到底覚えきれないほどの仕訳パターンが無数に存在します。
つまり、「どれだけ仕訳のパターンを覚えているか?」ではなく、どれだけ簿記を理解しているかが重要なんですよね。

実務では、たった1回の試験ではカバーしきれないほど「応用」が求められます。それらに対応する為には、しっかりと基礎を固めることが大切。

繰り返しになりますが、検定試験で出題される問題は「基礎」の部分です。
きちんと勉強時間を確保して資格取得に取り組めば、決して基礎の問題が難しいと思うことなんてありません。
仮に基礎をおろそかにして万が一合格してしまったら、実務で苦労してしまいますよ(^^)

学習した知識は必ず実務で活かすことができます。だから焦らず、じっくり勉強に取り組んでくださいね♪

関連:簿記2級の取得メリットは抜群!

まとめ。時間を費やして勉強する目的とは?

日商簿記2級で学ぶべきは、問題の解き方を覚える事ではなく、複式簿記の概念や財務諸表の知識、一つ一つの論点の意味を確実に理解する事です。

よく、『中小企業の経理は簿記2級で十分』と言われますが、
これはただ合格したというだけでなく、しっかりと知識を理解して身に付けた場合だと思います。

独学で、試験に受かる「だけ」の最小限の勉強時間だと、知識が浅くなりがちで、
実務に入ってから勉強し直したり、後々苦しむ事になります。

勉強する目的は、「あなたの人生で役に立つ為」ですよね。

独学で最短合格を目指す人が多いですが、それよりも大切な事は、『簿記2級で十分』と言えるほどきちんと学習し、財務諸表の理解を深めて知識を身に付ける事です。

焦る必要なんてありません。
しっかりと勉強した方が、今後のあなたの人生で必ず役に立つ場面が増えます。

資本主義の発達に対する複式簿記の意義はいくら強調しても強調し過ぎることはない。ゾンバルト(ドイツの社会・経済学者)

という有名な言葉もあります。

資本主義の社会で生きている私たちの全ての仕事に関わってくるだけでなく、プライベートでも家計管理なども応用でき、今後のあなたの人生にとって、一生役立つ知識になります♪

以上、簿記2級の勉強時間と合格率。範囲改訂後の難易度は?でした。

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